タクシー運転手に法律上の一律の上限年齢はありません。
実際に何歳まで働けるかは、勤務するタクシー会社の定年や再雇用制度によって変わります。
会社によっては、70〜75歳まで働けるところもあります。
この記事では、タクシー運転手は何歳まで働けるのか、70代以降に必要な免許更新の手続きや、タクシー会社の実例まで分かりやすく解説します。
タクシー運転手は何歳まで働ける?
タクシー運転手には、法律で決められた一律の年齢上限はありません。
そのため、健康状態や運転能力に問題がなく、勤務先の規定を満たしていれば、70代でも働ける可能性があります。
目安をまとめると、以下のとおりです。
| 項目 | 年齢の目安 |
|---|---|
| 法律上の上限 | 一律の上限なし |
| タクシー会社の定年 | 60〜65歳程度が多い |
| 定年後の再雇用 | 70〜75歳まで働ける会社もある |
| 個人タクシー | 原則75歳が一つの基準 |
| 70歳以上 | 免許更新時に高齢者講習が必要 |
| 75歳以上 | 認知機能検査などが必要 |
「65歳を過ぎたらタクシー運転手を辞めなければならない」というわけではありません。
ただし、何歳まで働けるかは、法人タクシーと個人タクシーで異なります。
法人タクシーに一律の年齢上限はない
タクシー会社に雇用されて働く法人タクシーの場合、法律上「○歳になったら運転手を辞めなければならない」という一律の上限はありません。
実際に何歳まで働けるかは、それぞれの会社が定める就業規則によって変わります。
たとえば、60歳や65歳を定年としていても、その後は嘱託社員や契約社員として再雇用され、70歳以上まで働ける会社もあります。
そのため、求人を探すときは「定年が何歳か」だけではなく、定年後の再雇用制度と最長何歳まで働けるかも確認しましょう。
70代でもタクシー運転手として働ける
タクシー業界は、ほかの職種と比べても年齢層が高めです。
厚生労働省の資料では、法人タクシー運転者の平均年齢は58歳前後となっており、60代以上の運転手も珍しくありません。
そのため、60歳や65歳を過ぎてからでも、タクシー運転手として働ける可能性は十分あります。
ただし、年齢が上がるほど健康状態や運転能力が重視されます。
特に70歳以上になると免許更新時に高齢者講習が必要となり、75歳以上では認知機能検査なども受けなければなりません。
個人タクシーは原則75歳が基準
個人タクシーの場合は、法人タクシーとは年齢の考え方が異なります。
一般的には、75歳が事業を続けるうえで一つの基準となっています。
ただし、地域によっては一定の条件を満たすことで、75歳を超えて営業できるケースもあります。
また、新しく個人タクシーを始める場合には年齢条件が設けられていることもあるため、注意が必要です。
つまり、タクシー運転手は「何歳になったら必ず辞める」という仕事ではありません。
法人タクシーなら勤務先の規定、個人タクシーなら事業許可の条件を確認することが重要です。
70歳を過ぎると免許更新はどうなる?
タクシー運転手として長く働くには、運転免許を更新し続ける必要があります。
年齢によって、更新時に必要な手続きが増える点には注意しましょう。
70歳以上は高齢者講習が必要
免許の有効期間が満了する日に70歳以上となる人は、更新前に高齢者講習を受ける必要があります。
高齢者講習では、講義のほか、運転適性検査や実車による指導などが行われます。
タクシー運転手として働き続けたい場合も、免許を更新できなければ仕事を続けられないため、案内が届いたら早めに受講しておきましょう。
75歳以上は認知機能検査も受ける
75歳以上になると、高齢者講習に加えて認知機能検査を受ける必要があります。
警察庁によると、免許の更新期間が満了する日に75歳以上となる人は、原則として認知機能検査の対象です。
検査で「認知症のおそれがある」と判定された場合は、医師による診断などを受けることになります。
認知症と診断された場合には、免許が取り消されることもあります。
一定の違反歴があると運転技能検査も必要
75歳以上で一定の交通違反歴がある人は、さらに運転技能検査の対象になります。
対象となるのは、免許更新前の一定期間に、信号無視・速度超過・携帯電話使用など特定の違反をした人です。
この場合、更新期間が満了するまでに運転技能検査へ合格しなければ、対象となる運転免許を更新できません。
タクシー会社は何歳まで働ける?
実際に何歳まで働けるのか、大手タクシー会社の例を見てみましょう。
大和自動車交通は最長75歳まで
大和自動車交通では、定年を60歳としています。
ただし、健康状態などに問題がなければ、最長75歳まで勤務可能です。
実際に65歳以上の乗務員も在籍しています。
「定年が60歳だから60歳で必ず辞める」というわけではなく、再雇用によって長く働ける会社もあります。
日の丸交通は75歳まで雇用可能
日の丸交通では70歳選択定年制を採用しています。
さらに定年後も雇用を継続し、75歳まで働くことが可能です。
このように、70代までタクシー運転手として働ける会社はあります。
定年より再雇用の年齢を確認する
タクシー会社を選ぶときは、「定年○歳」という情報だけで判断しないことが大切です。
例えば60歳定年でも、再雇用によって75歳まで働ける会社があります。
60代から応募する場合は、
「何歳まで応募できるか」
「定年は何歳か」
「再雇用で何歳まで働けるか」
の3つを確認しましょう。
シニアが長く働くためのポイント
60代・70代でタクシー運転手として長く働くには、無理のない勤務を選び、健康と安全を優先することが大切です。
特に年齢を重ねると、長時間勤務や夜勤が負担になりやすくなります。
できるだけ長く続けたい人は、次のポイントを意識しましょう。
昼日勤など無理のない勤務を選ぶ
タクシー運転手には、昼日勤・夜日勤・隔日勤務など複数の働き方があります。
60代・70代で体力に不安がある場合は、昼間を中心に働く昼日勤を選ぶのも一つの方法です。
夜勤や長時間の隔日勤務は収入を増やしやすい一方、生活リズムが乱れたり、疲労がたまりやすくなったりすることがあります。
収入だけでなく、無理なく続けられる勤務時間かどうかも確認しましょう。
健康管理を欠かさない
タクシー運転手は長時間座っていることが多く、運転中は集中力も必要です。
疲れや睡眠不足がたまると、安全運転にも影響します。
特に60代以降は、定期的に健康診断を受けるだけでなく、十分な睡眠や休憩を取ることも重要です。
体調が悪いときに無理して働かず、安全に運転できる状態を保つことを最優先にしましょう。
事故や交通違反を避ける
長く働くためには、事故や交通違反をできるだけ避けることも大切です。
特に75歳以上では、一定の違反歴があると免許更新時に運転技能検査の対象になる場合があります。
勤務中は売上を急ぐよりも、安全確認や休憩を優先しましょう。
無事故・無違反を続けることは、自分や乗客を守るだけでなく、長く働き続けることにもつながります。
再雇用制度のある会社を選ぶ
60代からタクシー会社へ転職する場合は、定年後も働ける会社を選ぶことも重要です。
たとえば定年が65歳でも、その後に嘱託社員や契約社員として70歳以上まで働ける会社があります。
求人を見るときは、定年年齢だけでなく、
- 再雇用制度があるか
- 最長何歳まで働けるか
- 勤務日数を減らせるか
- 昼日勤を選べるか
まで確認しておくと安心です。
60代・70代でタクシー運転手を長く続けるには、若い頃と同じ働き方にこだわる必要はありません。
勤務時間や日数を調整しながら、安全に続けられる会社を選ぶことが長く働くコツです。


